シナリオ作成における時間配分

 エンゼルギアのオンラインセッションを*1行うに当たって、マスタリング側にとっての重要な要素の一つとして時間管理がある。
 そんな訳で今回は、今までマスタリングを行ってきた経験を元に、想定時間の算出論について語ってみる。
 ちなみに、ここで語るのはあくまで想定時間を出す為の方法の一つであって、それがそのシナリオに適切かどうかは各々の判断でよろしくと言うことで。
 
 まず始めに、参考までに一つ前に行ったオンラインセッション*2の実質進行時間を掲載しておく。

プリプレイ   :22分
オープニング1 :12分(PC1名)
オープニング2 :13分(PC1名)
オープニング3 :17分(PC1名)
オープニング4 :26分(PC4名) ダーザイン調整:14分
ミドル1    :18分(PC4名) ダーザイン調整:14分
ミドル2    :24分(PC4名) ダーザイン調整: 4分
ミドル3    :22分(PC4名) ダーザイン調整: 3分
ミドル4    :19分(PC2名) ダーザイン調整: 4分
ミドル5    :23分(PC2名) ダーザイン調整: 3分
ミドル6    : 4分(マスター) ダーザイン調整: 1分
ミドル7    :25分(PC3名) ダーザイン調整: 4分
ミドル8    :15分(PC1名) ダーザイン調整: 2分
クライマックス1:11分(PC4名) ダーザイン調整: 7分
クライマックス2:88分(PC4名) ダーザイン調整: 4分
クライマックス3:48分(PC4名) ダーザイン調整: 5分
エンディング1 :13分(PC2名)
エンディング2 : 5分(PC1名)
エンディング3 : 9分(PC4名)
エンディング4 :13分(PC1名)

合計:8時間5分

 このシナリオ自体は、最短で6時間半程度、普通に7時間程度を想定して作っていたシナリオなのだけども、シナリオ作成時にダーザイン調整用の時間を考慮していなかった為、それらに掛かった65分を足すとほぼ想定通りの進行になったと言える。
 まあ、結果論はどうでも良いので、詳細の分析へ移る。

プリプレイ

 まず、プリプレイでは、その回の特記事項の説明、今回予告の掲示、PL間ダーザイン取得などが行われるが、なんだかんだで長引くことを考慮して、20分を目安に時間枠を確保しておけば取り敢えずは問題はないと思われる。
 ちなみに、上の例ではPC間ダーザインの取得はオープニング後に行っているのだけども、何だかんだで20分は掛かってしまっている。

オープニング

 オープニングフェイズでは、基本的には1PCあたりに1シーンを当てられる場合が多い。
 基本的には説明的要素を兼ねている場合が多いので、少し多めのスパンで枠を取り、1PCであるなら15分、それ以上であるならば1PC増える毎に+3分(単位は5分区切りで5分未満は切り上げ、以下同様)位のスパンで取るのが適切かなと思う。
 ついでに、待機状態のPLや、1シーンに対する集中力の持続度を考慮すると、長くても25分以内の枠でシーンが収まるように設計するのが良いかと思う。これについてはクライマックス以外のシーンでは同様とする。
 あと、OP後のダーザイン調整では全員が振る為、割と長くなりがちな感じであるので、PC間ダーザイン取得がある場合で15分、無い場合で10分程の枠を想定するのが良さそう。

ミドル

 ミドルシーンの総数は人によりいろいろな組み方があるだろうけど、我が輩の場合はPCシーン6のGMシーン1辺りで組む場合が多い。上の場合はPCシーンが7だったりするけど。
 まあ、この件については想定時間の算出にはあまり関係ないので、ひとまずは置いておく。
 PC1名のみでの基本想定時間を10分(最低保障時間)として、1PC増える毎に+3分。NPC登場で+5分。そこからシーンの重要性や演出をどのくらい行いたいかの程度によって、「重要度が低いシーン」で−5分、「重要度の高いシーン」で+5分程度を想定しておくのが良いかな。
 GMシーンは10分枠で取って置くくらい。大抵は5分程度で済んでしまうと思うけど、まあ、大きくとっても問題はないでしょう。
 また、PCにほぼ任せっきりにするシーンでは、GM誘導がない為に少々時間が掛かる傾向にあるので、+5分くらいは想定しておいた方が良さそう。まあ、この辺はPLの演技スキル次第にも寄るけれど、上に合わせて想定するのは意味がないので。
 後、PCが多い(3名以上)でるシーンには、あまり重要度が高いシーンを持って行かない方が良さげ。
 逆に1PCのシーンで重要度を下げ過ぎると、手っ取り早く終わってしまうので、特に伏線要素が無い重要度の低いシーンは、複数のPCを絡ませるかNPCと対話させるのが無難かもしれないけど、まあ、これも想定時間の算出にはあまり関係無い。
 ダーザインの調整については、基本は5分枠で換算しておけば余裕は出るかと思う。

クライマックス

 クライマックスシーンの組み方は、シナリオによるものが多いので、適当に好きずきに設定するのが良さそう。
 我が輩の場合はシーン1に出撃シーンを持ってくる場合が多いので、あっさりとした通常の出撃シーンの場合は10分枠、何らかのイベント的なものが入る出撃シーンなら15分枠。その後のダーザイン調整ではLV5の解放もあることから、長くなりやすいので10分枠で確保しておくと良いかな。
 戦闘シーンでは、いくら簡略化しようとしても結局長くなりがちであるので、基本が1時間枠、そのほか演出の過多により増加といったくらいがたぶん適切。
 ボス戦部を分けたりして、そっちに演出を割きたい場合は、30分+必要演出分くらい?
 まあ、この辺はクライマックスに何をやるかによって、基本的には千差万別やね。
 クライマックス間および、エンディング前のダーザイン調整は他のと同じく5分枠で計算するとよろし。

エンディング

 主要キャラ15分、サブキャラ10分、以上。
 主要キャラの場合は、演出によっては+5分くらい。PLに完全丸投げしてしまってのサブキャラエンディングは10分未満になることもざらにあるのでこんなものかな?
 締めのラストシーンについては、少し長めに枠を取っても良いかもしれない。

最後に

 上記で算出した時間を基本進行時間として、1シーンに5分づつ予備時間枠を想定しておくと、結構上手く回ったりする。ちなみにこの予備時間枠を超過するようなシーン*3は、早々に締めに持って行くようにするなどの対処で時間管理を行うのが吉かな。
 想定時間が40分超えるようなシーンは+10分くらいで。まあ、そういうのはクライマックスくらいだろうから、後はノリと勢いと雰囲気で続行するなり収束方向に修正するなりを、取捨選択する感じかな?
 
 取り敢えず、我が輩の想定時間算出はこんな感じということで乗っけてみた。
 まあ、参考にするもし無いもご自由にどうぞいうことで〜。

*1:エンゼルギア以外でもそうだけど

*2:「正史第二話 深淵に潜む海」リプレイは現在編集中。

*3:クライマックスを除く